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ヒヤリハット · 記入例と無料用紙

ヒヤリハットを記録し、月ごとの振り返りにつなげる

制作・更新:株式会社ENWAVE監修:北村陽朗(株式会社ENWAVE 代表取締役/2017年から障害福祉事業所を運営)更新

ヒヤリハットの記録は、「いつ・どこで・何が起きたか」と「その場で行った対応」を分けると、後から状況を確かめやすくなります。さらに一つの事象を一つの専用記録として残せば、月末に日誌を読み返しながら件数を数える作業を減らせます。この記事では、B型・生活介護などの事業所で記入方法を話し合うための架空例と、登録せずダウンロードできるExcel用紙を用意しました。

登録不要の無料Excelを使う

この記事で分かること

  • 目撃した事実、本人の言葉、推定した要因、実施した対応を分ける書き方
  • 日誌から専用記録を起票し、保存した事象を数えるまでの手順
  • 集計表と元の記録を照合し、職員の検討内容を委員会資料に残す方法
WelWorkの実画面架空データによる表示例
架空のヒヤリハット記録を期間別・種別別に集計したWelWorkの分析画面

専用のヒヤリハット・事故記録を集計した実画面です。架空の件数を表示しています。日誌に書いただけの内容は、この集計には含まれません。

2026年9月24日時点の実装を、架空データで表示して撮影しています。 表示や操作できる内容は権限・提供条件により異なります。

画面を拡大する(別タブ)

最初に、記録する項目と確認する人をそろえる

書く人ごとに項目が違うと、同じ場所で起きた出来事でも後から並べて見られません。日時、場所、関係する人、出来事、対応、記録者を同じ順で残すところから始めます。本人の状態や原因について分からない点は、未確認と分かる形で残してください。

東京都の参考様式にも、発生の日時・場所・種類、具体的な内容、対応などの欄があります。下の無料用紙は、こうした項目を参考にENWAVEが作った事業所内の記入練習・整理用です。行政への事故報告に使う指定様式とは用途が異なります。

  • 記録する日時と、出来事が起きた日時を混同しない。
  • 原因の推定と、目撃・聞き取りで確認した事実を分ける。
  • 下書きを誰が確認し、未確認事項を誰が確かめるかを決める。

記入例:通路の箱に足が触れた場面

次の表は、記録の粒度を示すための架空例です。「不注意だった」「危なかった」だけでは、場所や周囲の状況が分かりません。見た動き、物の位置、その場の言葉を残すと、確認すべき点を共有できます。この例を個別の対応手順としてそのまま使うものではありません。

本人から聞いた言葉は誰の発言かを明示し、職員の推測と混ぜないようにします。「箱に気づかなかったはず」のような記述は事実として確定せず、必要な聞き取りや確認の項目へ分けます。

架空の記入例:事実と検討事項を分ける
項目記入例
発生日時・場所2026年9月10日 10:15/作業室入口の通路
確認した事実利用者A(架空)が通路を歩いた際、右足が床の空箱に触れた。立ち止まり、転倒はなかった。職員Bがその場で見ていた。
本人の言葉「ここに箱があると思わなかった」と話した。
その場で行ったこと職員Bが箱を置き場へ移動し、管理者に出来事を共有した。
要因・未確認事項箱を置いた時刻と経緯は未確認。置き場の表示と搬入時の手順を確認する。
次に確認すること職員Bが置き場と手順を確認し、9月12日の打合せで共有する。

WelWorkでは、日誌から専用のヒヤリハット記録へ進む

ヒヤリハットとして記録した日誌の詳細には「ヒヤリハット記録に起票」があります。日誌の本文を概要の入力欄に引き継ぎ、元の日誌とのつながりを残せます。関連利用者が1名の場合はその人が入り、複数名の場合は職員が対象を選びます。

起票画面で種別、カテゴリ、重大度、概要を確認し、必要に応じて発生時刻、場所、要因、対応・再発防止を入力して保存します。種別や重大度は自動判定しません。日誌にタグを付けただけでは集計へ加算されず、専用記録の保存が必要です。業務記録ボードの「本日のヒヤリハット・事故」から直接起票することもできます。

同じ出来事を日誌と専用記録の両方に残しても、集計は専用記録を数えます。ただし専用記録を重ねて起票すると別々の事象として数えられるため、元の日誌に既存の記録がないか確認します。

日誌・支援記録の入力と検索の手順を見る

期間を選び、件数と内容を合わせて読む

「ヒヤリハット・事故 分析」では、今月、四半期、上半期、年度、カスタムの期間を選べます。保存された専用記録を1件ずつ数え、総件数、種別別、カテゴリ別、種別とカテゴリの組合せ、利用者別、月次推移を表示します。利用者を指定しない記録も総件数に含まれます。

利用者を選ぶと、下部の内容一覧をその人の記録に絞れます。上部の集計や月次の図、委員会資料の対象は選択期間の全件のままです。件数の多い場所やカテゴリを見つけたら、内容一覧から元の事象を確認します。

件数が増えた理由は、出来事の増加だけとは限りません。記録を始めた時期、対象期間、分類の運用も合わせて確認します。記録がない月の0件は、未記録の出来事まで存在しなかったことを保証するものではありません。数値だけで職員や利用者を評価せず、確認できる範囲を整理します。

委員会資料へ出し、検討した内容を職員が残す

集計画面から委員会資料をPDFまたは編集可能なWordへ出力できます。期間内の記録と集計を材料に、開催日、出席者、考察、再発防止策を職員が記入します。PDFには生成履歴があり、Wordは出力した文書を編集できます。

この集計にAIは使いません。件数や分類の計算はシステムが行い、対応の要否、原因の評価、再発防止策は職員が検討します。会議録のAI草案から、その検討内容が自動で転記されるわけでもありません。委員会で決まったこと、担当、次に確認する日を、実際の話合いに基づいて残します。

事業所内での振り返り資料と行政への事故報告は分けて扱います。報告の要否、報告先、期限、指定様式は、対象サービスと指定権者の案内を確認してください。

研修・委員会の実施記録を残す手順を見る

登録せず使える無料Excel

  • ヒヤリハット記録の無料Excel用紙

    登録不要。「使い方」「記入用」「記入例」の3シート。事実・対応・未確認事項を分けて記入できます。集計式・マクロはなく、行政への提出様式やWelWorkへの取込用ファイルではありません。

    ヒヤリハット記録の無料Excel用紙をダウンロード(.xlsx)

実務で使う確認リスト

  • 日時・場所・確認した事実が具体的に書かれている。
  • 本人の発言、推定、未確認事項を区別している。
  • 専用記録の重複と対象期間を確認した。
  • 件数と内容を照合し、職員が検討する点を整理した。
  • 決まった対応の担当と次の確認日を残した。

よくある質問

日誌にヒヤリハットと書けば、件数に入りますか?
日誌の本文だけでは集計されません。日誌から専用記録を起票し、職員が種別やカテゴリを確認して保存します。集計はその専用記録を1件の事象として数えます。
原因の分析や再発防止策もAIが作りますか?
ヒヤリハットの集計経路にはAIを使っていません。システムが件数や分類を計算し、原因の評価や再発防止策は職員が確認・検討して記入します。
無料Excelをそのまま行政へ提出できますか?
配布用紙は事業所内の記入・確認用です。行政への事故報告に必要な様式・項目は、指定権者の最新の案内に従って別途確認してください。

参考資料

この記事と画面について

WelWorkの実装を確認して編集しています。画面・記載例の人物や記録は架空で、利用実績や効果を示すものではありません。制度上の要件や手続きは、事業所に適用される指定権者の最新の案内をご確認ください。

この記事の監修

北村陽朗株式会社ENWAVE 代表取締役

2017年から障害福祉事業所を運営し、記録・会議・行政への提出物・人員配置の確認に追われてきた経験をもとに、WelWorkを開発しています。

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