工賃を計算する
就労継続支援B型の工賃計算|作業時間・単価・手当から明細書まで
制作・更新:株式会社ENWAVE監修:北村陽朗(株式会社ENWAVE 代表取締役/2017年から障害福祉事業所を運営)更新
工賃計算では、金額を集計する前に、対象月、作業時間、適用する単価と手当をそろえることが重要です。WelWorkは事業所が設定した規則に基づいて計算し、職員が内訳を確認して月を確定します。AIが支給額を決める機能ではありません。実画面を使い、入力から明細書を出すまでの確認点を説明します。
この記事で分かること
- 計算前にそろえる記録と規則が分かる
- 手当・交通費・控除を含めた確認手順を追える
- 確定・再確定と明細書出力の注意点が分かる

工賃計算の見本。作業時間と規則に基づく計算結果を確認し、対象月を確定する前の状態です。
2026年9月21日時点の実装を、架空データで表示して撮影しています。 表示や操作できる内容は権限・提供条件により異なります。
画面を拡大する(別タブ)最初に「計算の設定」と「工賃の規則」を確認する
WelWorkの工賃画面では、「計算の設定」で端数処理、支給日、休日の場合の扱い、作業時間の参照元などを確認します。「工賃の規則」では、対象者、対象作業、計算方法、単価、適用期間を設定します。事業所で決めた規程と一致することを人が確認してください。
単価や配分方法はシステムやAIが独自に決めるものではありません。同じ月でも規則の適用期間が違えば計算へ影響します。設定を変更するときは、どの月のどの記録へ適用するかを確認して進めます。
| 情報 | 確認先 | 起こりやすい取り違え |
|---|---|---|
| 対象月 | 実際に作業した月 | 支給月と作業した月を混同する |
| 作業時間 | 設定した参照元の記録 | 滞在時間を作業時間と思い込む |
| 単価・規則 | 事業所の規程と適用期間 | 古い単価や対象外の規則を使う |
| 手当・交通費・控除 | 当月の内訳と根拠 | 前月の金額を確認せず引き継ぐ |
時間の参照元を、記録担当とそろえる
設定では、サービス提供記録または作業記録のどちらから時間を参照するかを確認します。出席していた時間と実際に作業した時間が同じとは限りません。記録担当者と計算担当者の間で、どこへ入力した時間が計算へ使われるかを共有しておきます。
時間がない場合、画面に警告が出ることがあります。表示がゼロであることだけを理由に、作業しなかったと判断しないでください。入力漏れか、作業のない日か、参照元が違うのかを確認します。適用できる規則がない場合は、規則を確認してから確定へ進みます。
対象月を選び、手当・交通費・控除の内訳を確認する
工賃画面で対象月を選び、利用者ごとの日数、時間、作業工賃を確認します。手当、交通費、控除がある場合は、根拠を確認して入力します。「内訳に名前をつける」で内容が分かる名前を残すと、後から金額の理由をたどりやすくなります。
「前の月の入力を引き継ぐ」は入力の手間を減らすための操作です。当月も同じ金額になるとは限りません。通所日数や経路、適用条件に変化がないかを確かめ、不要な行や金額は修正します。
画面例は架空の利用者と規則を使ったものです。単価や手当の金額は推奨値ではありません。自事業所の規程と実績を正本にして入力し、合計金額だけでなく内訳を確認してください。
入力を保存し、再計算してから月を確定する
手入力した内訳は「入力を保存」で保存し、「再計算」で計算結果を確認します。利用者ごとの作業工賃、手当、交通費、控除と、差引支給額を読み合わせます。未確認の警告がある場合は、元の記録または規則へ戻って確認します。
確認が終わってから「この月を確定」を選びます。入力の保存と月の確定は別の操作です。AIによる書類の草案と同様に、画面に結果が出たことだけで最終確認が済んだと扱わず、支給に関わる担当者が確認してください。なお、この工賃計算そのものは、AIの推測ではなく規則に基づいて行います。
明細書を出し、修正時は確定の履歴を残す
月を確定した後は「明細書(PDF)」から内容を確認します。配布前に、対象月、利用者名、内訳、支給額が一致するかを確認します。誤った相手へ渡さないよう、印刷や共有の際も対象者を照合してください。
確定後に記録の誤りが見つかった場合は、原因を確認してから修正・再計算・再確定を行います。以前の確定内容は履歴として残るため、どの版を配布したか、差額への対応が必要かも事業所で確認します。
平均工賃の表示は、集計対象や確定済みの月を確認するための参考として読みます。表示された値だけで報酬上の区分を決定したり、必要な届出が完了したと判断したりしないでください。制度上の扱いは指定権者の最新の案内で確認します。
実務で使う確認リスト
- 作業した月と支給する月を取り違えていない
- 時間の参照元と適用する単価を確認した
- 手当・交通費・控除の根拠を確認した
- 警告と内訳を確認してから月を確定した
よくある質問
- AIが利用者ごとの工賃を決めるのですか?
- いいえ。事業所が設定した規則と記録に基づいて計算します。単価や手当の条件を決め、計算結果と内訳を確認するのは事業所の担当者です。
- 作業時間がゼロと表示されたら、そのまま確定してよいですか?
- 先に記録と設定を確認してください。入力漏れや参照元の違いでもゼロになる場合があります。作業の実績と計算に使う記録が一致しているかを照合します。
- 前月の手当や交通費を、そのまま使えますか?
- 引き継ぐ機能はありますが、当月の実績や条件の確認が必要です。通所日数や経路、対象期間の変更がないかを確認し、内訳を保存して再計算してください。
この記事と画面について
WelWorkの実装を確認して編集しています。画面・記載例の人物や記録は架空で、利用実績や効果を示すものではありません。制度上の要件や手続きは、事業所に適用される指定権者の最新の案内をご確認ください。
北村陽朗株式会社ENWAVE 代表取締役
2017年から障害福祉事業所を運営し、記録・会議・行政への提出物・人員配置の確認に追われてきた経験をもとに、WelWorkを開発しています。